センターの建物が大改装

   プロジェクト研究用に川津キャンパスに共有スペースを確保

  センターが入っている法文棟ビルの老朽化に伴い,大学が要求していた改装計画がH13年度第二次補正予算として前倒しで通り,急遽,全面的な改装が行われることになりました.現在,改装のための設計に入っており,7月末から工事にかかり来年(H15年)1月に完成する予定です.改装計画では汽水域研究センターはほぼ現在と同じ法文棟の東側に位置し,1階の全部と2階及び3階の一部を研究室,実験室,展示室,セミナー室などに使用することになります.面積は現在とほぼ同じですが,使い勝手(と外観)は現在よりも少し良くなるはずです.

 しかし,新センターでは客員教員(外国人)も含めればスタッフが現有の2倍になり,この面積ではとくにプロジェクト研究の立ち上げなどには支障をきたすことは目に見えています.そこで,本学がH14年度から始めることになった全学の共有スペースの利用者公募に「汽水域における有機物生産と埋没過程の研究」プロジェクトとして応募したところ幸運にも採択され,2部屋(146平米)を総合理工学部1号棟2階に確保することができました.このプロジェクトは主に海洋科学技術センター(JAMSTEC)のIFREE第4領域との共同研究に依拠しますが,センターとしてはもう少し広くとらえて汽水域における「貧酸素水塊」や「一次生産」「環境修復」などをキーワードにした研究プロジェクトをイメージしています.このプロジェクトに関連して共有スペースはH19年度の終わりまで利用可能です.

 ともあれ,H14年度は引っ越しと仮住まいで落ち着かない一年になりそうです.これまでセンターを利用されてきた皆様にもご迷惑をおかけすることがあろうかと思いますがご了承下さい.

 

 

中海分室も機材庫を増築

 

 また,八束町江島にあるセンターの中海分室も改装が始まっています.これは,上記の補正予算とは関係なく,センター独自の要求として科研費の間接経費の一部を投入して行っているものです.

 中海分室は宿泊棟と実験棟の2棟からなりますが,このうち高床式の実験棟の地上階部分を半分機材庫に改造します.これまで,湖上調査用の機材は実験棟の2階の一部を占拠して保管していましたが,これからはこの新しい機材庫に保管し,2階への狭い階段から重い機材を上げ下げする手間が省けます.また,宿泊棟と実験棟を結ぶ「橋」もできる予定で,これを使って簡単に両棟に往き来することができるようになります.完成は4月半ば頃です.

 なお,新しくできる機材庫の一部と前述の共有スペースの一部は,センターの改装工事中は一時的な避難場所としても利用する予定です.