新任スタッフ紹介

10月16日付で5人目の専任スタッフとして倉田健悟助教授が赴任しました.よろしくお願いします.

 

 初めまして、10月16日付けで島根大学に着任いたしました。
もともと新潟生まれで、高校まで日本海を見て育ってきたのですが、仙台、徳島と海に近い町からまた再び日本海に戻ってきました。くもりや雨が多い天候には慣れていたはずなでした。しかしさすがに徳島の暖かい土地から引っ越してきて、寒さを改めて実感しているところです。
 汽水域研究センターというとその名の通り「汽水域」すなわち、海と川の中間に位置する塩分が海水でも淡水でもない場所を研究対象にしています。松江市は中海と宍道湖という日本有数の汽水湖を両側にしている、現地を調査するには絶好に位置にあり、まさに研究テーマにぴったしの場所です。しかし、宍道湖と中海を車で一周すると、そのとてつもない広さに少し悩んでしまいます。私が学生時代で研究フィールドとしていた仙台市の蒲生潟、徳島大での研究対象地の沖洲港は、それぞれ歩いて1周できるほどの広さでした。中海と宍道湖という広大な場を、どのように捉えたらいいのか、最初にそのスケールの問題が重要であるようです。
 これまでの研究概要と今後の抱負をつなぐ上で、社会からの要請に対して如何にして生態学の立場から答えられるか、という点があります。純粋な学問として科学的なデータをとるだけでなく、それを分かりやすい形で地域社会や市民に説明する責任がある以上、常にその点を意識したいと思っています。今後は、これまでの理学部と工学部に在籍していた経験を十分に活かして、研究を行っていきたいと考えています。

略歴

倉田健悟
助教授、博士(理学)
1970年8月10日生、新潟県新潟市

学歴 1993. 3 東北大学理学部生物学科卒業
1999. 3 東北大学大学院理学研究科博士課程修了
学位 1999. 3 博士(理学)(東北大学)
職歴 1999. 4 東北大学大学院医学系研究科リサーチアソシエイト
1999.11 徳島大学大学院工学研究科助手
2002.10 島根大学汽水域研究センター助教授
専門分野 海洋生態学、応用生態工学

キーワード 汽水域、環境修復、底生動物、物質循環、個体群動態、安定同位体比

研究テーマ ・河口域塩性湿地に生息する底生動物の生態学的研究
・内湾性水域における底生動物を利用した環境修復手法の開発
・汽水性潟湖の湖岸における生物間相互作用と物質移動の解明
所属学会 日本生態学会、土木学会、応用生態工学研究会