網走観測ステーション開設記念事業特別ゼミナールが実施されました

 5月19日に,瀬戸副センター長とともに網走市役所を訪問し,大場脩市長に面会して網走観測ステーションの設置を報告しました.大場市長からは,今後の汽水域研究センターの基礎科学的な調査・研究の成果を,網走市にある汽水湖の水産振興に生かしたいとの発言がありました.
 当日午後には開設を記念しての特別ゼミナールが,島根大学汽水域研究センター・東京農業大学生物産業学部アクアバイオ学科・網走市水産科学センターの主催により,東京農業大学生物産業学部大講義室で行われました.このセミナーは汽水域研究センターのスタッフの講演をとおして汽水域の自然環境の再生の状況について,地域の研究者および水産関係者や一般市民などに広く周知することを目的としたもので,網走市の漁業関係者や学生,一般市民など,50名を越える参加者がありました.当日の講演題目と講演者は次のとおりです.

「中海の自然再生の鍵を握る水生植物 −汽水湖の賢明な利用を目指して−」
  汽水域研究センター・國井秀伸センター長
「汽水域における水質環境と底質の特性」
  汽水域研究センター・瀬戸浩二副センター長
「無酸素水塊が発達する内湾汽水域の環境改善への試み −久美浜湾を例として−」
  東京農業大学生物生産学部アクアバイオ学科・柏井誠教授

質疑応答・意見交換(座長)
  東京農業大学・西濱雄二客員教授


 

 

伊藤雅夫東京農業大学生物生産学部長による主催者挨拶、参加者の質問に答える國井センター長

 

 


 さらにこの日の夜には網走観測ステーション開設に係る懇談会が網走市水産振興協議会の主催で行われ,大場市長をはじめ伊藤雅夫生物産業学部長,高丸禮好網走水産試験場長,山本孝二西網走漁業組合長,山田邦雄網走漁業組合長,山口吉蔵網走漁協副組合長など,多くの関係者が列席されました.
 4月の開設時には,地元の北海道新聞に記事が大きく載せられましたが,今回のセミナー開催関連の記事も18日付の同新聞に大きく載せられていました.観測ステーションの設置された網走市では,汽水域研究センターの研究成果に大いに期待していることをひしひしと感じ帰学した次第です.
(文責:國井秀伸)