島根大学汽水域研究センター・汽水域重点プロジェクト・生態系モニタリングチーム 主催 自然再生センター 後援 討論会

いま,中海(本庄水域)でなにがおこっているのか?

が開催されました.

 島根大学汽水域重点プロジェクト(生態系モニタリングチーム)が行っている中海(本庄水域)の最近のモニタリング結果(途中経過)を話題提供として報告し,それらをもとに中海(本庄水域)をどのようにすればよいか,の討論が行われました.討論会には約35名の方が参加され,途中,地震(能登半島地震)というハプニングも起きましたが,時間いっぱいの活発な討論が行われました.

 話題提供では,2006年の広域調査の結果として本庄水域での水質汚濁が進み,クロロフィルa量が中海の赤潮状態に匹敵する量を示していることが報告されました.また,約10年前に多くの地点で観察されたホトトギスガイも見られなくなり,貧酸素化が進んでいることも報告されました.このような状況を裏付けるような漁師さんからの情報提供もあり,「本庄水域は中海に比べ良い環境である」という認識から今や「本庄水域はけして良い環境でない」という認識に変わっています.

 自由討論では,それらを踏まえ,本庄水域のあり方について活発な議論がなされました.森山堤開削は来年に行われますが,その規模が小さいことから,現在よりさらに貧酸素化が進むことを懸念する発言もありました.今後の生態系モニタリングの観測結果に注視し,対策をあらかじめ考えておく必要があるというのが結論でした.今後ともこのような会を開き,現状を伝えていくことが重要であると思われます.

(写真を掲載予定) (写真を掲載予定)
   

当日配布の資料

討論の内容メモ